著者
世古 俊明 隈元 庸夫 高橋 由依 金子 諒介 田中 昌史 信太 雅洋
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.857-860, 2014 (Released:2015-01-21)
参考文献数
15
被引用文献数
4

〔目的〕大殿筋,中殿筋の筋活動量を運動の違いで,股伸展,外転トルク値を肢位の違いで比較検討すること.〔対象と方法〕健常成人男性10名の大殿筋,中殿筋,大腿二頭筋,腰部背筋を導出筋とした.運動は股伸展と外転とし,側臥位での股屈曲90度,0度,伸展15度の3肢位で実施した.また運動時の股伸展,外転トルク値を測定した.〔結果〕大殿筋の筋活動量は伸展15度では伸展運動時に,屈曲90度では外転運動時に高値を示した.中殿筋の筋活動量に,差は認められなかった.股伸展トルク値は肢位の違いで差は認められず,外転トルク値は屈曲0度で高値を示した.〔結語〕大殿筋,中殿筋の解剖学的筋走行の特性が筋電図学的に裏付けられた.
著者
高橋 由依 隈元 庸夫 世古 俊明 金子 諒介 吉川 文博
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.699-705, 2015 (Released:2015-12-06)
参考文献数
19

〔目的〕ブリッジ運動評価の有用性について検討し,その基準値を得ること.〔対象〕片麻痺者56名とした.〔方法〕対象を起立,「している」移動,「できる」移動で能力別に群分けし両脚,麻痺側・非麻痺側ブリッジ運動時の荷重率と股屈曲角度(角度),膝伸展筋力,ブルンストロームステージについて群間比較し,有意差を認めた項目を独立変数,各動作能力を従属変数とするロジスティック回帰分析を行いROC曲線からcut-off値を算出した.〔結果〕起立が可能となる麻痺側ブリッジ角度は34°,「している」移動が歩行,「できる」移動が非補助具となる麻痺側ブリッジ荷重率は18%であった.〔結語〕麻痺側ブリッジ運動評価は,起立と移動能力を反映する片麻痺者の股関節伸展運動能力を定量評価しうる有用な評価法であることが示唆された.