著者
金山 佐喜子 小野 昌彦
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.157-169, 2007-09-30 (Released:2019-04-06)

本研究では、保健室登校をしていた12歳女児への教室登校支援について検討した。彼女の保健室登校は教室での困難な課題からの回避の機能をもち、そして彼女の回避行動は養護教諭のかかわりによって維持されてきたと分析された。個別支援計画のおもな内容は、困難な課題を克服するための目標設定行動や支援依頼行動の指導、教室登校計画と授業準備の支援、学校や家庭との連携(母親指導含む)であった。1か月にわたる支援の結果、彼女は教室に復帰した。追跡調査の結果、支援終了後も教室登校は継続していた。