著者
金山 知俊 増山 繁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.355-356, 1996-03-06

近年のコンピュータグラフィック(以下CG)技術の発展はめざましいものがあり,映画やコマーシャルで見かける映像の中には一見してCGとは分からないようなものも増えてきた.また,建築設計やドライビングシミュレータなどで3次元CGを目にすることも多くなってきた.自然物のCGシミュレーションをこれらの分野へ応用する場合,形状のみならず,動きの再現も重要である.CGによる樹木の画像生成の研究は様々な研究者によってなされてきたが,それらの多くは樹形を生成する生長モデルや,テクスチャの生成に関するものが大部分であり,風などの外力による樹木の揺れの表現については数件の報告が見られるのみである.本研究では,樹木を質量を持った節点とそれらの隣接関係で近似する方法を改良し,節点の動きのシミュレーションを行なうことで樹木の揺れのアニメーションを実現している.
著者
金山 知俊 増山 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.7, pp.1843-1851, 1997-07-25
参考文献数
9
被引用文献数
11

自然物のCGシミュレーションを行う場合, 形状のみならず, 動きの再現も重要である. CGによる樹木の画像生成の研究はさまざまな研究者によってなされてきたが, それらの多くは樹形を生成する生長モデルや, テクスチャの生成に関するものが大部分であり, 風などの外力による樹木の揺れの表現については従来あまり行われていない. 本研究では, 樹木を質量をもった節点とそれらの隣接関係で近似し, 節点の動きのシミュレーションを行うことで樹木の揺れのアニメーションを実現している.
著者
金山 知俊 阪田 省二郎 増山 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.1362-1373, 1996-08-25
被引用文献数
14

本論文では, さまざまな樹種に共通の分枝規則を再現し, 光, ホルモンの影響も考慮した樹木の生長モデルについて述べる. この生長モデルは, 光環境の影響による枝の枯死と屈曲, 植物ホルモンによる頂芽優勢, 休眠芽の休眠打破, 枝の短枝化, 屈光性, 屈地性などの樹木のさまざまな性質の再現, 節, 葉序などの樹木の分枝規則の正確な再現を, それぞれ光環境モデル, ホルモンモデル, 分枝モデルという三つのサブモデルを用いて実現している. これらサブモデルに与えるパラメータを変更することで, 環境の変化, 樹種の変更への対応を可能としている.