- 著者
 
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             島田 馨
             
             岡 慎一
             
             鈴木 宏男
             
             稲松 孝思
             
             浦山 京子
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人 日本感染症学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.59, no.5, pp.459-463, 1985-05-20 (Released:2011-09-07)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 11
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             5
             
             
             3
             
             
          
        
 
        
        
        東京都養育院付属病院の黄色ブ菌敗血症は1973~79年までは年間2~9例であったが, 1980~83年は年間11~20例と増加した. この血液から分離された黄色ブ菌に対するDMPPCとCEZのMICを測定すると, 1977年以前の分離株はすべてDMPPCとCEZに感性であったが, 1980年以降分離した63株中39株が両者に耐性をしめした. メチシリン・セフェム感性の黄色ブ菌敗血症は1973~83年の間, とくに増加していないが, これにメチシリン・セフェム耐性黄色ブ菌敗血症の加わって, 1980年以降の黄色ブ菌敗血症が増加したと解された. メチシリン・セフェム耐性黄色ブ菌敗血症例は, メチシリン・セフェム感性黄色ブ菌敗血症例に比して低蛋白血症が多く, また発症前2週以内にβ-lactam剤を使用された例が有意に多かった (p<0.01).