著者
仁多見 俊夫 鈴木 欣一
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.126, 2015

木質バイオマスの収集効率を向上させることを目的として、圧縮成形機能をもつ処理機構をトラックに搭載した。圧縮成形機能を持つバンドラ―ユニットは重量6t、長さ5.5mで、林地残材などを受け入れるホッパー部、圧縮成形切断する主要部、圧縮成形されたバンドルを受けて側方へ流れ落とす受け部からなる。このユニットをトラックの後部車台へ、旋回可能に装架し、車両キャビン後方に装備した油圧グラップルクレーンでホッパー部へ材料を供給する。車両総重量は、18tである。林地残材は直径約70cm、長さ約4m、重量約400kgのバンドルに成形排出される。バンドル実証作業を行い、1本のバンドルを作成するための処理時間は平均約5分30秒、処理コストは約2千円/tであった。既往の同様な機構の作業では1バンドル処理時間は約2分であって、コストは約600円/tとなることが期待される。この処理量に対応する施業面積は間伐約200ha、主伐約70haとなり、トラックの機動性によって1台の単年の事業量として無理なく処理可能である。今後、さらに操作手順、ユニット機構、バランスの検討が必要である。