著者
鈴木 比香乃 高橋 知音
出版者
信州大学大学院教育学研究科心理教育相談室
雑誌
信州心理臨床紀要 (ISSN:13480340)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.63-75, 2018-06-01

本研究では、過敏型自己愛の攻撃表出に至るプロセスを解明するために,自我脅威場面において喚起される恥や不安が攻撃表出に与える影響を,過敏型と誇大型の高低を組み合わせた4タイプごとに比較検討した。大学生266名を対象に無記名の質問紙調査を実施した結果、過敏型と誇大型の傾向がともに高いと,恥や不安は攻撃表出の抑制としづ適応的な働きをするが,過敏型の傾向のみが高い場合は,恥や不安が攻撃表出を促進するという不適応的な働きをすることが示された。