著者
杉原 毅彦 沖山 奈緒子 渡部 直人 鈴木 美穂子 宮坂 信之 上阪 等
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集 第36回日本臨床免疫学会総会抄録集 (ISSN:18803296)
巻号頁・発行日
pp.160, 2008 (Released:2008-10-06)

【目的】我々は、新規多発性筋炎(PM)モデルマウスであるC蛋白誘導筋炎(CIM)を確立し、IL-1欠損マウスでは筋炎の発症が抑制されることを示した。そこで、IL-1がPMの治療標的分子として有用であることを検討する。【方法】組換えヒト骨格筋C蛋白フラグメントをC57BL/6マウスに1回免疫し、CIMを誘導した。CIM筋肉中におけるIL-1の発現をリアルタイムPCR法と免疫染色法により検討した。IL-1レセプターアンタゴニスト (IL-1Ra)及び抗IL-1レセプター抗体 (IL-1RAb)で筋炎に対する治療効果を検討した。CIMマウスリンパ球のフラグメントに対する反応性を、フラグメントをパルスした抗原提示細胞で刺激した時の3Hサイミジン取り込みを測定して検討した。【結果】IL-1は免疫して7日目の発症早期からCIM筋肉中で発現が認められた。IL-1Raを免疫と同時に投与したところ、発症抑制効果を認めた。免疫して7日目からIL-1Ra及びIL-1RAbを投与したところ、両者とも用量依存性に組織学的スコアの改善を認めた。IL-1RAbのほうが、より少ない投与量、投与回数で治療効果を得られた。その治療効果の機序についてT細胞の増殖反応を検討したところ、抗原特異的T細胞のプライミングの阻害ではなかった。【結論】今後、IL-1を標的とした治療はPMの新規治療法として期待される。
著者
鈴木 美穂子
出版者
関東東山東海農業経営研究会
雑誌
関東東海農業経営研究 (ISSN:13423118)
巻号頁・発行日
no.101, pp.51-55, 2011-02

神奈川県では、新鮮で安全・安心な食料等の供給と農業の有する多面的機能の発揮により、都市農業を持続的に発展させ、県民の健康で豊かな生活の確保を図るため、都市農業推進条例を平成18年4月1日より施行し、この条例に基づいた地産地消推進施策が行われている。神奈川県農業技術センターでは、都市農業の有利性を活かした販売促進手法として、地産地消に関心の高い消費者層を対象としたグループインタビューやホームユーステストを実施し、消費者ニーズの把握や商品化のための情報抽出を行っている。この調査対象者に野菜ソムリエ有資格者がおり、調査後に継続して情報交換する中で、県産農産物の積極的な利用と地域農業の情報発信に積極的な姿勢が確認された。そこで本報告では、地産地消に関心の高い消費者として、神奈川県内の野菜ソムリエの団体「野菜ソムリエコミュニティかながわ」を取り上げ、この団体が開催した消費者向けのセミナーを通じて県農業の情報を提供することにより、講座に参加した消費者の地産地消への関心や青果物の購買行動等へ与える影響を明らかにし、都市農業において県民と協働で進める地産地消の関心促進方策の可能性を検討した。