著者
藤本 滋生 黒木 千絵 長倉 暁美 菅沼 俊彦 永浜 伴紀
出版者
The Japanese Society of Applied Glycoscience
雑誌
澱粉科学 (ISSN:00215406)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.34-39, 1986-03-31 (Released:2010-03-16)
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

1. わが国において, いわゆる雑草として最も多くみられるイネ科の草本植物であるチカラシバ, エノコログサ, タイヌビエの3種の種子からそれぞれ澱粉を単離精製した. 収率は頴を含む種子重量に対し, 約16%, 15%, 20%であった.2. 各澱粉につき, 水分, 蛋白質およびリンの分析, 顕微鏡観察, 粒径分布, X線回折, ヨウ素呈色, 生澱粉のグルコアミラーゼによる消化, 膨潤力, 溶解度, アミログラフィーなどの諸項目につき測定し, それぞれの澱粉の特性を考察した.3. 3種の澱粉とも粒は比較的小形で, トウモロコシ澱粉に似た形であった. またほとんどの項目において, おおむねトウモロコシ澱粉に近い性質を示した. ただチカラシバ澱粉の膨潤力がサツマイモ澱粉より大きいこと, およびエノコログサとタイヌビエの澱粉のリン含量がそれぞれ0.127%, 0.114%と高いことなどの特徴がみられた.