著者
長橋 芙美子
出版者
大阪市立大学文学部
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.p103-116, 1986

1 第一次大戦の体験が1920年代になると一般に忘れさせられる傾向が強まったこと, その「現実の抑圧」(die Verdrangung der Wirklichkeit)を問題にして, A.ツヴァイクは『グリーシャ軍曹をめぐる争い』(Der Streit um den Sergeanten Grischa)執筆当時の状況を, のちに次のように説明している。……
著者
長橋 芙美子
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.36, no.10, pp.759-775, 1984

1 アルノルト・ツヴァイク(Arnold Zweig 1887-1968)は『グリーシャ軍曹をめぐる争い』(Der Streit um den Sergeanten Grischa 1928)以来7編の長編小説からなる第1次大戦に関する連作(最後の1編は未完)を書き, 戦争をひきおこす力との対決を生涯の課題とした作家である。……