著者
長濱 浩平
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では骨形成性シグナル経路として、BMP、ヘッジホッグ、Wnt、Runx2に着目し、各経路に抑制的にはたらくシグナル分子(骨分化抑制シグナル)をsiRNAを用いた遺伝子ノックダウン技術により抑制することで、骨再生を誘導することを目指した。骨分化抑制因子11種に対して、それぞれsiRNAを作製し、ノックダウン効果を確認した。これらのsiRNAのうち、骨分化を誘導した組合せについては、現在動物モデルによる確認を進めている。
著者
長濱 浩平
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

歯科矯正治療では、歯および骨の三次元的な形態・位置・方向を正確に把握することはきわめて重要であり治療結果に直結する。矯正歯科医の新しい目として歯および骨の位置情報をリアルタイム三次元ディスプレイで患者に重ね合わせて表示できれば、歯科矯正治療の操作性を著しく向上させると考えられる。本研究は、リアルタイム三次元ディスプレイを用いたコンピュータ・グラフィックスで作られた物体が現実に実在するかのように感じられる拡張現実感技術を矯正歯科領域に導入し、矯正歯科医が患者から目を離さず直接的に、三次元画像を患者に重ね合わせて立体的に視覚化できるシステムを開発し、未来の新しい治療環境を実現することが目的である。本研究では、立体画像表示システムを用いて歯の三次元拡張現実感表示に向けたシステムの構築を行った。CTや歯列を三次元スキャニングした画像データを収集し、高精度3Dプリンタを用いて歯・骨・歯肉を再現した実物大立体モデルを造形した。三次元画像を構築して客観的かつ定量的な予知性・安全性の高い治療計画を正確に実現するため、コンピュータシミュレーションにより最適設計を行なった。埋入矯正用アンカーインプラントの植立の際の埋入位置や方向の三次元的な位置関係を重畳提示してナビゲーションの精度を埋入目標と埋入位置の平均値と標準誤差を求め検証した。歯および骨を立体映像として実空間に立体表示し、空間的な位置関係を立体的に理解することが可能であった。