著者
長田 忠良 小林 俊市
出版者
公益社団法人 日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.23-27, 1971
被引用文献数
1

道路横断方向に4観測点を定め, それぞれの点における路面圧雪の密度, 硬度, 雪温などを連続的に測定した.<BR>最高気温が2.1℃, くもりの日中11~17時の間に平均密度が0.57g/cm<SUP>3</SUP>から0.63g/cm<SUP>3</SUP>に, 表面付近の雪粒の最大粒径は約0.3mmから0.5mmに変化し, 表面下約3mmまでは完全に氷板化した. この間に測定された表面硬度は, 35~110kg/cm<SUP>2</SUP> (木下式硬度) であった. 横断方向4点の硬度差の最大は50kg/cm<SUP>2</SUP>であって, 日中の通行幅の広がりによって15kg/cm<SUP>2</SUP>まで減少した.<BR>もっとも融解が進んだとみられる時においても, 横断方向4点の硬度のうち最大は55kg/cm<SUP>2</SUP>で, 一般の除雪機により十分な処理量が得られるほどの硬度の大きな低下はみられなかった.