著者
長谷川 康樹 上田 賀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.725, pp.25-30, 2005-03-08
被引用文献数
1

オブジェクト指向開発において一般的な問題の解決策をまとめたデザインパターンが広く用いられている.デザインパターンを用いることにより, 再利用性の高いソフトウェア開発が可能になる.しかし, 設計の中でどのパターンを用いるか判断することは, 経験がない人にとっては難しいことである.本研究では, OCDJ要求記述から適用できそうなパターンを判断/提示するデザインパターン適用支援ツールを開発した.要求となるOCDJとは, 日本語ベースのオブジェクト指向記述言語であり, オブジェクト固有の情報の特定やオブジェクト間の関連情報なども記述することができる.そのため, デザインパターン判断の基礎となる適用ルールを定義するに当り, 日本語解析だけでなく, オブジェクト指向特有の情報も考慮することにした.本ツールでは, 結果がUML形式で与えられるため, ソフトウェア開発初心者でも, パターンの構造を一目で認識でき, デザインパターン利用促進のための教育につながると考える.