著者
銅島 康 上田 賀一
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.29(2004-SE-147), pp.1-8, 2005-03-17

現在のソフトウェア開発では,設計にはUMLを用いるのが一般的である.設計作業にはUML設計とUI設計を含むにもかかわらず,最初からUML設計にUI設計を取り入れた設計作業を支援するようなツールは見当たらない.そこで本研究では,UML設計とUI設計の関連情報にUML設計で用いるメソッドとUI設計で用いるウィジットのリンクを取り上げ,これらの関連情報を入力できるような設計支援ツールを提案する.本支援ツールにより,UML設計とUI設計の関連情報を入力しUML設計の中に残すことができる.その上で設計作業することで,外部仕様と内部仕様のつなぎ目の検討漏れなどを防ぐことができ,設計の精度を高めることができる.
著者
長谷川 康樹 上田 賀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.725, pp.25-30, 2005-03-08
被引用文献数
1

オブジェクト指向開発において一般的な問題の解決策をまとめたデザインパターンが広く用いられている.デザインパターンを用いることにより, 再利用性の高いソフトウェア開発が可能になる.しかし, 設計の中でどのパターンを用いるか判断することは, 経験がない人にとっては難しいことである.本研究では, OCDJ要求記述から適用できそうなパターンを判断/提示するデザインパターン適用支援ツールを開発した.要求となるOCDJとは, 日本語ベースのオブジェクト指向記述言語であり, オブジェクト固有の情報の特定やオブジェクト間の関連情報なども記述することができる.そのため, デザインパターン判断の基礎となる適用ルールを定義するに当り, 日本語解析だけでなく, オブジェクト指向特有の情報も考慮することにした.本ツールでは, 結果がUML形式で与えられるため, ソフトウェア開発初心者でも, パターンの構造を一目で認識でき, デザインパターン利用促進のための教育につながると考える.
著者
木本 哲史 北瀬裕丈 上田 賀一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.29, pp.9-16, 2005-03-17
被引用文献数
1

本研究では,ドメインユーザがシステム化対象モデルをモデリングするためのOCDJの記述仕様の具体化を行った.以前より自然日本語記述で対象モデルをモデリングするOONJが提案されている.ドメインユーザの利用を想定しているので,OONJはUMLなどの専門知識を必要としないという条件に適合する.しかし,OONJは真性実世界モデリングのための言語なので,ソフトウェア開発の擬似実世界モデリングには適さない.この問題を解決すべく,本研究でOCDJを提案した所以である.更に,ドメインユーザ向けのOCDJ記述をソフトウェア技術者向けの記述であるUML図へ変換するツールも開発した.In this study, the description specification of OCDJ for domain users to model a target system is realized. OONJ to model a target system by natural Japanese description has been already proposed. And, OONJ conforms to the condition that domain users need no expert knowledge like UML. However, OONJ isn't suitable for pseudo real world modeling of software development because it is a language for truth real world modeling. We propose OCDJ to solve this problem. Furthermore, we developed the tool which translates OCDJ description for the domain user into the UML diagrams which were descriptions for the software engineer.