著者
清水 佑輔 長谷川 貴正 周 瑞 笹瀬 巌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.113, pp.79-84, 2007-06-21
被引用文献数
1

本論文では,直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)において,従来のスケジューリングアルゴリズムと比較し,RT(Real-Time)型トラヒックのQoS(Quality of Service)要求を満たしつつ,NRT(Non Real-Time)型トラヒックのスループット特性を改善するパケットスケジューリングアルゴリズムを提案する.提案アルゴリズムでは,トラヒック状況の変化に応じて適応的にRT型及びNRT型トラヒックのスケジューリングを行うために,基地局でのパケットの時系列処理を表す,時間効用関数(TUF:Time-Utility Function)の限界スケジューリング時間間隔(MSTI:Marginal Scheduling Time Interval)を調整する.提案方式では,各ユーザのバッファにおいてNRT型トラヒックのパケット数が0になる場合,voiceトラヒック及びvideoトラヒックにおけるMSTIの長さを各々の最大許容遅延の値に変更することにより,RT型トラヒックのバケット遅延を低減し,NRT型トラヒックのスループット特性を改善することができる.計算機シミュレーションによる特性評価を行い,提案方式がRT型トラヒックのパケットロス率を低減し,NRT型トラヒックのwwwトラヒックのスループット特性において良好な特性が得られることを示す.