著者
関 復華 小林 直樹 渡辺 和子 伊藤 清隆 荒木 洋之助 石戸 良治
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.10, pp.2040-2047, 1985-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
67
被引用文献数
3

2,3,5-トリ-O-ベンジル-D-リボフラノース[1]を石川試薬(ヘキサフルオロブロペンージエチルアミン)で処理することによって2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-および-β-D-リボフラノシル=フルオリド[2α]および[2β]がそれぞれ21.4%および63.8%で得られた。[2α]あるいは[2β]とイソプロペニル=トリメチルシリル=エーテル[3]乏を微量の三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させると両者とも高収率高選択的に(2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-D-リボフラノシル)アセトン[4α]を与えた。[4α]は三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートと長時間処理すると[4β]に異性化し[4α]:[4β]=1:2.5の混合物を与えた。さらに[2β]と[1]あるいは2,3,5-トリ-O-ベンジル-1-O-トリメチルシリル-β-D-リボフラノース[6]とを三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させることにより高収率で2,2ノ,3,3ノ,5,5'-ヘキサ-O-ベンジル-(β-D-リボフラノシル=β-D-リボフラノシド)[5β]を与えた。その他,関連した選択的リボフラノシル化反応について述べた。