著者
関沢 和泉
出版者
東日本国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

日本の大学をはじめとした高等教育の改革において、組織ガバナンスの改革が課題とされています。そのために英米やドイツ、フランスの事例が先進事例として参照されるのですが、イタリアの事例が言及されることはあまりありません。しかし、イタリアは、主要な設置形態等で違いはありますが、英米モデルを参照しつつ実施された1994年からの各大学への評価制度導入を伴う権限委譲、2010年から学長権限強化、そしてその後の困難というプロセスが日本と類似しています。そこで一連の流れを構造的に分析することで、日本での改革において、同じ困難に陥らないようにするための条件を見出します。
著者
関沢 和泉
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.140-145, 2021 (Released:2021-12-28)

国立大学中心のイタリアでは近年日本と類似した課題意識から個々の国立大学に独立したマネジメントの権限を与えることとそのパフォーマンスの評価体制の導入が行われてきた。その中心となるのは、「大学・研究評価独立機構(ANVUR)」である。同機構は旧来別組織に割り当てられていた認証評価相当の役割と研究評価の役割が統合された組織であり、現在のイタリアの高等教育の質保証で大きな役割を担っている。本研究では同機構がどのような指標を用い組織のどのようなパフォーマンスを測定しようとしているかを明らかにする。