著者
西出 崇
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.54-59, 2021 (Released:2021-12-28)

コロナ禍にともない小樽商科大学でも2020年度前期はすべて、後期は一部を除いて大半の授業がオンライン授業に変更され、各教員が試行錯誤を行いながら授業を行った。今回の授業のオンライン化は十分な準備期間もとれないまま緊急避難的に実施されたものであり、教育への影響や課題などについて検証が必要である。本報告では本学において2020年度に見られた成績分布の変化を示すとともに、その要因について教員アンケートの結果等から検討する。
著者
大川内 隆朗 藤平 敦
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.20-23, 2021 (Released:2021-12-28)

教員免許状の取得を志す大学生は多い一方で、途中で断念し教職課程を辞めてしまう学生も少なくはない。本研究では、2020年度新入生の教職課程登録者を対象に、1年間の継続的なアンケート調査と学業成績を基に、課程の継続者と断念者の間での差を比較した。その結果、GPAや学修に対する意欲など一部のデータにおいて、両者には差があることを確認し、今後の断念者予測や課程登録者に対する支援の手がかりとするための示唆が得られた。
著者
井芹 俊太郎
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.32-37, 2021 (Released:2021-12-28)

大学のIR 担当者に求められる要件を、外部労働市場における需要側の観点から考察することを目的とし、IR 担当者の公募資料に記された情報のテキスト分析を行った。その結果、修士号以上の学位取得が重要であること、専門分野は教育学・教育工学・情報学分野の人材需要が特に多いこと、また、知識・能力のみならず協調性やIR業務そのものへの熱意、組織改善に繋がる提案や実践も求められていることが分かった。IR人材の育成やキャリア形成における本成果の活用に期待したい。
著者
岡田 佐織
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.118-123, 2021 (Released:2021-12-28)

教学マネジメント指針は、授業科目レベル、学位プログラムレベル、大学全体レベルの3層それぞれで、PDCAサイクルを適切に回していくことを求めている。そのための支援を行う機能として、IRやFDを担う組織が設置され、専門性を持った人材が配置されているが、学位プログラムのレベルにおいて、その支援に実効性を持たせるためには、教学マネジメントを行う側に、それらの支援を受け止めて実践に反映させる機能を担う人間が必要である。本稿では、それらの支援を受け止める側の視点で、カリキュラム・レベルでの教学マネジメントに必要な機能と人材要件について分析し、全学の支援組織との望ましい連携の在り方について考察を行う。
著者
高田 英一
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.96-99, 2021 (Released:2021-12-28)

第3サイクルの認証評価では、内部質保証が重視されているため、各大学では、各大学の運営の独自の文脈とともに認証評価基準を踏まえて、内部質保証体制の構築と機能の実質化に取り組んでいる。その際は、他大学の評価結果が参考となるが、留意すべき課題の所在や内容を把握することは必ずしも容易でない。このため、本研究では、認証評価機関である大学基準協会の評価結果を基に、大学の内部質保証体制について指摘された課題の所在等を分析するものである。
著者
白鳥 成彦
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.100-105, 2021 (Released:2021-12-28)

大学における中退に関連する研究は欧米中心で行われてきているが、最近になり日本においても大学間を通した連携、組織化が進んできている。一方で、当該の研究は事例ベースになりがちで、大学中退に対して、IRerがどのようなプロセスでどのように情報を入手し、中退防止施策に取り組んでいくのかは明確になっていない。本研究ではTintoの中退理論に基づいて、入学前と入学後、大学内と大学外の2つの点から分析を行い、IRerが中退防止に関連した分析するための変数を提案する。
著者
関沢 和泉
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.140-145, 2021 (Released:2021-12-28)

国立大学中心のイタリアでは近年日本と類似した課題意識から個々の国立大学に独立したマネジメントの権限を与えることとそのパフォーマンスの評価体制の導入が行われてきた。その中心となるのは、「大学・研究評価独立機構(ANVUR)」である。同機構は旧来別組織に割り当てられていた認証評価相当の役割と研究評価の役割が統合された組織であり、現在のイタリアの高等教育の質保証で大きな役割を担っている。本研究では同機構がどのような指標を用い組織のどのようなパフォーマンスを測定しようとしているかを明らかにする。