著者
横井 勝彦 奈倉 文二 阿倍 悦生 鈴木 俊夫 小野塚 知二 千田 武志
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

平成17年度は、過去3年間の研究成果を踏まえて、国内外の研究ネットワークの拡大につとめた。これまで各研究分担者は「第二次大戦前における日英間の武器移転・技術移転」という共通テーマの下で、経済史の視点より多角的かつ実証的な研究を進めてきた。その一応の成果は、奈倉文二・横井勝彦・小野塚知二『日英兵器産業とジーメンス事件-武器移転の国際経済史-』(日本経済評論社、2003年)および奈倉・横井編『日英兵器産業史-武器移転の経済史的研究-』(日本経済評論社、2005年)に取りまとめることができた。そうした成果を踏まえて、平成17年10月には政治経済学・経済史学会の下に「兵器産業・武器移転フォーラム」を設置し、研究者ネットワークの拡充に着手した。それとは別に同年11月には第41回経営史学会全国大会(神戸大学)において、安部悦生が学会報告(自由論題「戦間期イギリス兵器企業の戦略と組織-ヴィッカーズとアームストロング」)を行い、これまでの研究成果の一部を紹介した。また、海外の研究者としては、マリーナ・カッタルッツァ(Marina Cattaruzza スイス、ベルン大学・教授)、エーリッヒ・パウアー(Erich Pauer ドイツ、マールブルグ・フィリップス大学・教授)、アンドリュー・ポーター(Andrew Porter イギリス、ロンドン大学・教授)、以上3氏との国際的な共同研究体制を確立することが出来た。「日英関係史における武器移転・技術移転」というこれまでのテーマを今後は「帝国史・国際関係史における武器移転の総合的研究」へと広げていく予定である。