著者
福重 直輝 阿部 佳之 朴 宗洙 伊藤 信雄
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.93-102, 2004-09-25 (Released:2011-09-05)
参考文献数
10

吸引通気式発酵処理の排気中のNH3は圧送通気式に比べ高濃度となり, 新たな脱臭方法を検討する必要がある。モミガラにリン酸を1:0.5, 1:1.0, 1:1.5, 1:2.0, 1:2.5の比率で添加した材料を回収資材 (吸着材) に使用し, 高濃度アンモニアの脱臭および回収実験を行った。直径約15cmの円形吸着槽に回収資材を50cm (堆積高さ) 充填し, 4000ppmのアンモニアガスを通気した場合, 吸着時間は約28時間で, 回収資材1kgのアンモニア吸着量は159gN (1:2.0) であった。これは添着炭の約2.6倍, ゼオライトの約23倍の吸着量に相当した。吸着操作後の回収資材はpHから推察すると, リン酸二水素アンモニウムとリン酸水素二アンモニウムがモミガラに付着したものと考えられる。吸着操作後, 回収資材からのアンモニアの再揮散は放置期間中気温30℃を超えた日数に関係が見られたことから, アンモニアの再揮散と外気温との関係について, さらなる検討が必要であった。
著者
佐々木 寛幸 阿部 佳之 松浦 庄司 山本 博
出版者
日本芝草学会
雑誌
芝草研究 (ISSN:02858800)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.30-32, 2009-10-31
参考文献数
4

屋上緑化にオガクズを副資材とする牛ふん堆肥をそのまま使用することの可能性を検討した。<br>栃木県北部にある建物の屋上において, 市販の稲稚苗用育苗箱に牛ふん堆肥を充てんし, オノマンネングサ (<i>Sedum lineare</i>), メキシコマンネングサ (<i>Sedum mexicanum</i>), サカサマンネングサ (<i>Sedum reflexum</i>) を挿し芽した。その後12回にわたり上方部から写真撮影し, 画像処理により個体ごとの被覆面積の経時変化を計測した。その結果, 堆肥100%であっても, 3種のセダムは枯死することなく生育したが, オノマンネングサとメキシコマンネングサについては対照区と比較すると低い生育量となった。