著者
柏崎 礼生 北口 善明 近堂 徹 楠田 友彦 大沼 善朗 中川 郁夫 阿部 俊二 横山 重俊 下條 真司
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.1140-1150, 2014-03-15

大規模災害による危機意識の高まりから災害回復(Disaster Recover: DR)を実現するための技術として遠隔地データセンタでのバックアップや分散ストレージに注目が集まっている.現在我々は金沢大学,広島大学,国立情報学研究所を中心として広域分散型のストレージ環境の構築を進めている.この環境は,ランダムアクセス性能の高さに特徴があり,かつ各拠点から同じデータにアクセスできるため,ライブマイグレーションにより他拠点においてサービスを継続することが可能となる.本稿では本環境におけるI/O性能を評価し,広域分散ストレージを用いたライブマイグレーション実験について述べ,有用性を示す.
著者
阿部 俊二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ
巻号頁・発行日
vol.110, no.206, 2010-09-14

国立情報学研究所は、日本全国の大学・研究機関等の学術情報基盤である、「学術情報ネットワーク(SINET: Science Information NETwork, サイネット)」の構築・運用を行っている。本講演では、2011年4月から運用開始を予定しているSINET4で提供するサービス並びにネットワーク構成について概説するものである。現在運用を進めている学術情報ネットワークはSINET3と呼称しており、2007年4月から稼動した。SINET3では、一般の研究・教育用のネットワークと高速大容量のデータ転送を必要とする研究プロジェクト用のスーパーSINETと統合すると共に、マルチレイヤでのVPN、QoSやマルチキャストなどの多様なサービスの提供を行っている。SINET4では、これまでの多様なサービスの提供を継承しつつ、以下の点を重点目標として構築・運用を進めていく予定である。(1)ネットワークの経済的高速化、(2)エッジノードの高安定化、(3)加入機関間の通信環境の格差解消、(4)各種学術アプリケーションの支援と展開。