- 著者
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陳 郁佳
野口 薫
- 出版者
- 一般社団法人 日本デザイン学会
- 雑誌
- デザイン学研究 (ISSN:09108173)
- 巻号頁・発行日
- vol.45, no.3, pp.71-80, 1998-09-30 (Released:2017-07-21)
- 参考文献数
- 15
- 被引用文献数
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知覚・認知心理学的視点から, 道路環境におけるサインの視覚的伝達効果を検討した。まず, サイン認知の前提条件として, 人間の視知覚特性を示した。次いで, 台北のサイン環境について基礎調査を行い, サインの効果は, そのデザインのみならず, 環境的・文化的要因によって規定されることを明らかにした。さらに, 台北と千葉における道路標識の現状について比較し, それぞれの道路標識に対するドライバーの意見を認知的基準にしたがって分類した。最後に, 台湾留学生と日本人学生を被験者として, 二地域の道路標識に対する認知実験を行った。その結果, 標識に含まれる情報数が増えると, 標識の検出率と正答率は低下して, また情報数が同じであっても, 情報の種類や視覚ノイズによって影響されることを示した。さらに, 道路標識の表現形式が異なる地域からの被験者群の比較から, 文化的要因がサイン情報の認知に影響することを確認した。