著者
森永 裕美子 難波 峰子 二宮 一枝
出版者
岡山県立大学保健福祉学部
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.57-65, 2014

本研究は、育児期の父が、どのように" 父らしく" なるのか、父自身の内面(意識)と行動から明らかにすることを目的に、3 歳6 か月児をもつ夫婦11 組のうち父を対象に、父自身が" 父らしくなったと感じたところ" についてインタビューした。 その結果、「母とのやり方の違い」、「仕事か育児か優先順位への迷い」、「父の家事・育児に対する考え」、「母に対してとる配慮」、「父自身で抑制」「父としての家族への責任」、「父としての子どもとの関わり」、「子どもの直接的反応への感情」、「子どもがいることで経験する慈しみ」の9つのサブカテゴリ、『父の中で葛藤する』『バランスをとる』『父として役割を遂行する』『父として実感する』の4つのカテゴリ、【父が折り合いをつける】と【父として自覚する】という2つの中心的概念が抽出された。そしてこれら2 つの中心的概念は、父の内面(意識)と行動から父が父らしくなる一因であることの示唆を得た。We examined how fathers involved in child care became like a father from their awareness and behavior as fathers. Semi-structured interviews were conducted with 11 couples of parents who had a 3.5 year old infant supposed to receive a routine medical examination and completed a questionnaire when the infant was 3 and a half years old.Fathers were asked when they actually felt they had become like fathers. Analysis identified 9 subcategories related to changes of awareness and behavior as fathers: Difference in child care between father and mother; Dilemma between work and childcare; Image of a father doing housework and child care; Thoughtfulness to mother; Self-restraint; Responsibility to family; Relationship with the child; Feelings about reactions from the child; and Affection experienced by having a child. The subcategories were classified into 4 categories: Inner conflict; Keeping psychic equilibrium; Playing a fatherly role; and Having a real sense of fatherhood, and the two central concepts: coming to compromise and awareness were identified. And these two central concepts got the suggestion of being the cause that father came to seem to be father from the inside (consciousness) and an action of father.
著者
蔵本 綾 渡邉 久美 難波 峰子 矢嶋 裕樹
出版者
国立大学法人 香川大学医学部看護学科
雑誌
香川大学看護学雑誌 (ISSN:13498673)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.33-45, 2019-03-30 (Released:2019-10-08)
参考文献数
47

本研究では,手術室に配置転換となった看護師のストレス要因について明らかにすることを目的として,文献検討を行った.文献検索データベースは,医学中央雑誌Webを使用し,1998年から2018年までに公表された国内文献を対象とした.「手術室」,「看護師」に「配置転換」もしくは「異動」を掛け合わせて検索を行い,1)会議録を除く原著論文であること,2)手術室に配置転換となった看護師のストレス要因と考えられる記述が表題および要旨から読み取れることを基準に文献を選択した.対象となった14文献を熟読し,質的帰納的に分析を行ったところ,【手探りでの手術看護習得】,【手術室での特殊な関係性】,【常に緊張感を伴う業務】,【希望ではない配置転換】,【手術室文化への適応の難しさ】の5つのカテゴリーが生成された.5つのカテゴリーはそれぞれ,【手探りでの手術看護習得】は≪一からの習得≫,≪医療機器・器械の取り扱い≫,≪不十分な指導体制・内容≫,≪評価されない病棟経験≫,≪否定的な自己評価≫,【手術室での特殊な関係性】は≪病棟とは異なる医師との関係≫,≪看護師間の濃密な関係≫,≪患者との希薄な関係≫,≪手術室の閉鎖的な環境≫,【常に緊張感を伴う業務】は≪緊迫した状況≫,≪強い不安と緊張≫,≪手術に合わせた勤務≫,【希望ではない配置転換】は≪手術室への否定的なイメージ≫,≪納得できない配置転換の理由≫,【手術室文化への適応の難しさ】は≪意見を言いにくい雰囲気≫,≪乏しい帰属意識≫,≪掴めない手術の流れ≫,≪自分のペースで行えない業務≫のサブカテゴリーで構成された.先行研究と比較検討したところ,手術室に配置転換となった看護師に特徴的なストレス要因として,【手術室文化への適応の難しさ】が見出された.