著者
下野 純平 冨樫 千秋 青木 君恵 菅谷 しづ子
出版者
千葉科学大学
雑誌
千葉科学大学紀要 = The university bulletin of Chiba Institute of Science (ISSN:18823505)
巻号頁・発行日
no.11, pp.143-149, 2018-02

目的:定期試験において一定基準に到達することができなかった看護学部3年生の学生を対象に行った、学習計画立案フォーマットを用いた学習支援の効果を明らかにし、今後の看護学部学生へのよりよい学習支援を検討することを目的とした。方法:本学看護学部3年生に在籍し、学習計画立案フォーマットを用いて学習支援を受けた学生4名に半構成的面接を実施し、逐語録を質的帰納的に分析した。結果:【面倒くささと気にかけてもらえている嬉しさ】【学習計画立案フォーマットを用いた学習支援に助けられたという実感】【目標に向かって計画的に学習に取り組めたという実感】【学習日記を書きたくないという思い】【学生なりの学習計画立案フォーマットの活用方法の発見】【学習継続に向けた学生それぞれの学習計画立案フォーマットの改善点の発見】【学習計画立案フォーマット使用対象者拡大の可能性】の7つのカテゴリーが抽出された。考察:対象者は継続して学習に取り組めていたことから、学習計画立案フォーマットを使用した学習支援は効果があったと考えられた。その一方で、対象を拡大する場合には、対象学生の学力や学習への主体性などを加味し、再度フォーマットを検討する必要がある。