- 著者
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水口 直哉
青木 大樹
鳴海 拓志
谷川 智洋
廣瀬 通孝
- 雑誌
- 研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888760)
- 巻号頁・発行日
- vol.2017-EC-44, no.8, pp.1-6, 2017-05-25
ミュージアムの展示物に対して,その展示物が置かれていた風景や使われていた状況を表す映像史料を重畳表示することで,展示物への理解を深める展示手法が登場している.こうした手法では,展示物と映像資料との位置関係を正しくあわせる必要がある.そこで,近年普及を見せている全天周カメラを用いて撮影された全天周映像を対象に,展示物と全天周映像との位置の対応関係を考盧した上でできるだけ正しい見えを実現する画像合成手法を考案し,没入感の高い映像重畳を可能にする手法を検討した.本研究では,全天周画像で生じるずれに関して,回転方向のずれと奥行き方向のずれに分解し,それぞれを補正する手法を提案する.回転方向のずれを補正する手法として視線方向に応じて複数の全天周画像の切り替える手法を,奥行き方向のずれを補正する手法としてメピウス変換による全天周画像のメッシュ変形を用いる手法を考案した.本稿では,これらの手法について,シミュレーションおよび実画像への適用 ・ 評価を行い,提案手法においてずれの改善がなされたことを示す.