著者
小松崎 哲也 青木 正彦 市村 正明 平井 正幸
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.326, 2009

〈目的〉当院は第三次救急病院であり,緊急を要すること<BR>が多いので放射線情報システム(以下RIS)の使用上,不<BR>適切な処理をしてしまうことがみうけられた。今後フィル<BR>ムレスを迎えるにあたり,医療ミスを未然に防ぐために各<BR>技師がRIS を適切に使用・修正できることが必須とな<BR>る。よって,2009年2月より新たにRIS データ修正作業<BR>を業務として開始した。開始後から現在までの間で,RIS<BR>データ修正業務担当技師8名のRIS の使用・修正方法に<BR>対する理解度を調査し,今後の教育体制を図る。<BR>〈方法〉<BR>1.RIS データ修正業務担当技師8名が,2008年7月から<BR>12月にかけての不適切な処理をしたデータを収集・分類<BR>し作成したマニュアルをもとにRIS データ修正作業業<BR>務を行った。<BR>2.画像情報管理担当技師2名が過去の事例をもとにRIS<BR>の使用方法に対する問題10問,RIS データ修正方法に関<BR>する問題10問の記述式テストを作成した。<BR>3.RIS の使用が可能またはRIS データ修正が可能な回<BR>答を○,誤った回答を×とし,○を1点,×を0点とし<BR>た。<BR>4.作成した記述式テストをRIS データ修正業務担当技<BR>師8名に行ってもらった。<BR>5.画像情報管理担当技師2名が回答した技師の理解度を<BR>調査し,教育体制を図った。<BR>〈結果〉現在におけるRIS データ修正業務担当者8名中<BR>6名は17点以上だった。残りの2名は12点を以下だった。<BR>全問正解者はいなかった。<BR>〈考察〉全問正解者はいなかったが大半の技師は十分な知<BR>識を有していると判断できた。しかし,残りの技師は理解<BR>不足によるものや知識として蓄えられていないものであっ<BR>たため,従来のマニュアルの簡易化に加え,RIS のテキス<BR>ト作成による習熟を図るべきである。また,定期的なテス<BR>トによる個人の理解度を管理していくことも必要である。<BR>〈結語〉新たに始める教育体制の結果については学会当日<BR>に報告する。<BR>