著者
木暮 ミカ 河野 正司 飛田 滋 植木 一範 伊藤 圭一 大沼 誉英
出版者
明倫短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、従来の教員によるヒューリスティック評価と同程度に保ちつつ、評価の個人差やバラツキを排除した客観性の高い判定・評価が可能な実技実習自動評価システムを開発し、学生が各自のペースで効率的かつ確実に実技を習得できるようにすることを目的とする。平成22-23年度は、歯型彫刻の評価を「量的・解析的評価」と「感性評価」に分割し、前者を判別フィルタとサポートベクターマシン(Supportvectormachine:以下,SVM)による画像処理システムからの自動評価、後者を教員の目視による官能評価で判定し、この2つを統合する採点方法を考案した。これにより客観性の高い評価が得られると同〓に、SVMを用いることで従来のヒューリスティック評価に近い判定が可能となった。平成24年度は、この採点システムを試験的に本学の実習に導入し、目視評価法と実習成果物撮影評価装置による自動評価を同〓に行い、評価の妥当性、公平性、作業効率・満足度などの点で比較検討することで本システムの評価・改善を行ってきた。また必要に応じて歯科技工士学科長、実習を担当する准教授2名、講師1名、助教2名、CAD/CAM実習を担当する講師1名および日本歯科大学の教員1名の8名からなる評価委員会メンバーにより、本システムの有用性を検証した。