著者
町田 光男 馬込 栄輔 塩野 正明
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

KHCO_3、KH_3(SeO_3)_2、NH_3CH_2COOH・H_2PO_3及びそれらの重水塩の高温相の中性子構造解析から得られた水素結合中のプロトン、デューテロンの核分布を、ダブルモース関数をポテンシャルとする1粒子(プロトン、デューテロン)シュレディンガー方程式から得られる核分布で再現し、プロトントンネリングの存在を確認した。構造解析から得られる水素結合系の構造パラメータに現れる同位体効果は、トンネル効果の相違によることが判明した。また、NH_3CH_2COOH・H_2PO_3及びその重水塩の^<31>P核のスピン格子緩和時間を調べた結果、軽水塩と重水塩におけるトンネル効果の相異を反映する結果が得られた。