著者
原田 雅子 大久保 三四朗 高 仁子 田村 隆生 森 敦子 山口 恵美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.315-321, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

オリンピックの経済効果は,競技会場新設や観戦関連消費等の「直接効果」よりも,都市インフラ整備や観光需要増加による「間接効果」が大きいと試算されている。そこで本稿は,東京オリンピック組織委員会のプロジェクト長から要請を受けたプロジェクトメンバーという設定で,東京オリンピックを『見せる場』として,インフラ輸出,観光需要を増加すべく,体験・体感を通して訪日外国人にアピールすべき日本技術・文化を検討した。アピールすべき日本技術・文化の選定は,「マーケットイン」の視点で訪日外国人のニーズを重視した。ニーズ抽出にはグローバルなオープンデータを活用し,対応する日本技術シーズは特許・学術文献解析と企業情報から選定,文化シーズについては日本政府のクールジャパン戦略や各省庁の情報から選定し,日本技術・文化の体験・体感方法までを総合的に検討した。
著者
武田 領子 高 仁子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.164-170, 2012-04-01

昭和電工(株)では,開発ステージ前期の先行技術・技術動向調査を技術者自身が行えるようになることを目的とし,情報調査教育の充実に取り組んでいる。研修ワーキンググループによる知財知識教育と情報調査教育の融合と,特許と非特許文献情報の相互補完教育により,従来は情報調査ツールの操作方法が中心となる傾向にあった情報調査教育から,技術者自身が入手した情報を評価・解析し,活用していくための教育内容に向けて拡充しつつある。知財戦略推進のために情報を活用できるような技術者への育成と,知財マインドの一層の向上を図ることが今後の課題として見えてきている。