著者
高原 尚志
出版者
国際地域研究学会
雑誌
国際地域研究論集 = JISRD : Journal of International Studies and Regional Development (ISSN:21855889)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.11-19, 2019-03

日本で広く知られたメッセージ交換用アプリにLINEがある。LINEは無料でユーザ間のメッセージ交換サービスを提供している。一般的に、LINEはスタンプ販売やキャラクタのライセンスなどのコンテンツビジネスにより収益を得ているとされている。近年ではLINEの通信機能とAI機能(Clova)を統合したスマートスピーカーの販売も行われている。しかし、これだけのために、無料でメッセージ交換用アプリを提供し、日々ユーザの利便性向上のために工夫をしているのだろうか。本稿では、そのような疑問に答えるため、LINEの現在の収益モデルを分析するとともに、多くのユーザを獲得し、メッセージ交換分野でのプラットフォームとなることによって、将来、どのような展開(ビジネス)を考えているのかについて、プラットフォームビジネスを展開している既存の企業などの例を示しながら、著者独自の視点から考察を加える。更に、LINE Payなどの電子決済システムにも触れ、商品の販売から決済までを統合したプラットフォームのような、更に大きな市場を見据えたLINEのビジネス展開についても考察する。
著者
高原 尚志
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2014-IOT-24, no.10, pp.1-6, 2014-02-20

著者らは,VoIP 通信をセキュアに行うための方式として,信頼できる Web プロキシ (Trusted Web Proxy=TWP) を用いて SRTP のための共有鍵を安全に交換する TWP 方式を提案した.しかし現在の TWP 方式は,一つの TWP を設定することによって,信頼性を保証する方式であるため,インターネットのような大規模ネットワークでは,TWP に過度に負荷が掛かるなどの課題がある.そこで本稿では,TWP 方式を大規模ネットワークに適用するための課題を明らかにし,解決に向けた提案を行う.
著者
高原 尚志 高辻 春菜 井上 春菜
出版者
新潟人間生活学会
雑誌
人間生活学研究 (ISSN:18848591)
巻号頁・発行日
no.9, pp.81-87, 2018

近年、海外からの旅行者の需要、いわゆるインバウンドを取り込むための試みが盛んに行われるようになってきた。最近では、東京から大阪に掛けてのいわゆるゴールデンルートだけではなく、地方へと海外からの旅行者の目も向き始めている。各地の観光協会や旅行者はこのインバンドを取り組むため、様々な取り組みを行っている。この際、日本人に定番の観光資源だけではなく、日本人には分からないが海外からの旅行者には大変魅力的な観光資源を見出すことが重要である。渋谷のスクランブル交差点などはこれに関しての有名な例のひとつであるが、地方を訪れる海外からの旅行者が魅力を感じるものとして、日本の伝統的な街並みなども上げることができる。著者らは、金沢を例として、日本人と海外からの旅行者の興味(評価)の違いに注目して、海外からの旅行者の視点から金沢の観光資源を見出す取り組みを行ってきた。そこで本稿では、今までの取り組みを整理した後、考察として概観し、今後の方向性について検討する。この取り組みは、金沢だけではなく、新潟県が佐渡金銀山の世界遺産登録を目指す上でも参考になるものと考える。
著者
高原 尚志 櫻井 幸一
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.3, pp.457-464, 2015-10-14

近年,インターネット上のコンピュータがマルウエアによる攻撃を受け問題となっている.通常のウイルス対策ソフトはシグネチャ型と呼ばれる個別のウイルスの特徴に注目して検知する方式を採用しているため,新種のマルウエアに対応できない場合がある.そこで本研究では,KDD CUP 99 Dataset を用いて機械学習の各手法によりマルウエアの侵入検知を試みる.その際,再現率 (Recall) を評価基準として,手法だけでなく,学習データ及び検知されるマルウエアといった 3 者の様々な組み合わせを試行する.これにより,過去のマルウエアのデータを学習データとして,新種のマルウエアの侵入を検知することができる汎用的な手法を考察する.