著者
中西 良孝 服部 育男 田川 光梨 高山 聡子 高山 耕二 神谷 充 佐藤 健次
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.209-211, 2012
参考文献数
3

従来,VBN濃度は微量拡散法や水蒸気蒸留法などの滴定法によって測定されてきたが,最近,飼料中の硝酸態窒素濃度や土壌中のアンモニア態窒素濃度を測定する場合に電気化学的検出法であるイオン電極法(以下,本法)が適用可能であり,土壌のアンモニア態窒素濃度測定においては分析時間が比色法よりも短縮することが報告されている。したがって,飼料中のVBNについても本法による分析が可能と考えられるが,滴定法の代替法としての可能性を追究した報告はない。そこで本研究では,発酵TMRおよびサイレージ中のアンモニア態窒素濃度を簡易に測定するための方法を開発することを目的とし,微量拡散法および本法による測定値間の相関関係を明らかにし,本法が滴定法の代替法となり得るかどうかを検討した。