著者
藤井 美知子 高本 明美
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.21-28, 1998-06-30

情報処理教育の中でプログラミングを教育する場合,教育効果を高めるためには講義だけでなく,演習,実習が必要である。初心者がプログラムを作成する過程において,学習者は頻繁に誤りを犯し,誤りを修正しながらプログラミングを理解していく。したがって,教員は学習者が犯す誤りの原因に応じて助言を与え学習者の支援を行うことが望ましい。そこで,プログラミング初心者を対象にプログラミング言語の基本的な制御構造の理解度を知るため調査を行い,学習者の作成したプログラムの誤り内容を調べた。誤りの内容から学習者が誤りを犯す原因を調べ,クラスター分析を用い誤りの原因の類似度によって,学習者に対する支援のありかたの検討を行った。