著者
口田 圭吾 高橋 健一郎 長谷川 未央 堀 武司 本間 稔規 波 通隆 小高 仁重
出版者
肉用牛研究会
雑誌
肉用牛研究会報 (ISSN:03868419)
巻号頁・発行日
vol.80, pp.56-62, 2005-12-20
参考文献数
13
被引用文献数
9

高解像度デジタルカメラを利用した新たな牛枝肉横断面撮影装置を開発すること,ならびに開発された新型撮影装置と従来型の撮影装置の双方を用い,黒毛和種の枝肉横断面を撮影し,両装置から得られた脂肪交雑の評価値の比較を実施することを目的とした。330mmの装置の高さから,広範囲の画像を撮像するために, 35mm版のCCD素子を有するデジタルカメラを選定した。また,正像が確保できるレンズとして,画角114度の超広角レンズを採用した。さらに,遮光された僅体内部には,高輝度LEDが密に並んで実装されているl次元CCDカメラ用のライン方式照明を2燈取り付けた。新型撮影装置ならびに従来型撮影装置から得られる画像を比較するために,黒毛和種去勢牛20頭の枝肉横断面を,双方の撮影装置で撮影し,画像解析により,脂肪交雑の特徴量を算出し,両者の比較を実施した。超広角レンズを使用したことにより,撮像範囲は384mmX318mmと,従来型に比較し,約2倍の面積を1回で撮影することが可能となった。ロース芯面積ならびに脂肪面積比について,両撮影装置の聞での相違は,大きいものでそれぞれ2c㎡,3%程度であった。また,新型撮影装置で明確に確認できる脂肪交雑粒子の最小面積は0.004㎡程度であった。
著者
高橋 健一郎
出版者
札幌大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は19世紀末から20世紀初頭のロシアの音楽と文学のインターフェースに光を当てるものである。まず、これまであまり研究対象とされてこなかった作曲家たちの基本的な情報を整理し、楽譜や書籍を発表したほか、メトネルに関して、象徴主義との関係、その文化史的意味について研究した。具体的には、象徴主義者アンドレイ・ベールイやヴャチェスラフ・イヴァノフら象徴主義者、そしてイリインらとメトネルとの関係について整理し、ロシア文化史のけるメトネルの位置を明らかにした。
著者
高橋 健一郎
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.42-56, 2002-03-31

本稿は,ソビエト社会でイデオロギー的影響の下に形成された独特な言語,いわゆる「ソビエト全体主義言語」についての諸研究を概観する.全体主義言語についての研究は,言語自体のもつ政治性,言語と国家,権力の関係などについて考えるための一般理論の基礎になり得るものであり,社会言語学にとって極めて多くの示唆を与え得る.研究のタイプとしては,ソ連社会の社会的方言についての記述的研究,社会学の内容分析,「ニュースピーク・モデル」による批判的言語分析,言語文化的な実践の分析,言説分析などがある.今後それぞれの長所を生かした上で,コミュニケーションシステム全体を考慮に入れた体系的で包括的な研究が望まれる.