著者
高橋 厚史 生田 竜也 伊藤 洋平 張 興 藤井 丕夫
出版者
社団法人 日本伝熱学会
雑誌
日本伝熱シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.225, 2009

T字一体型ナノセンサを用いて、カップスタック型カーボンナノファイバー(CSCNF)の熱伝導率計測を行った。CSCNFは底の無いコップを積み重ねた構造をしている。カップ間結合はファンデルワールス力による弱い結合であると考えられ、この結合が熱輸送を支配していると考えられる。実験から得られた熱伝導率は、ファンデルワールス力による弱い結合から推定される値よりはるかに大きな値となり、長距離の弾道的熱伝導が行われていると考えられる。
著者
伊藤 洋平 井上 仁人 高橋 厚史
出版者
社団法人 日本伝熱学会
雑誌
日本伝熱シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.226, 2009

長距離の弾道的熱伝導が行われていると考えられる結果が、カップスタック型カーボンナノチューブ(CSCNT)の熱伝導率計測から得られている。そこで、熱輸送の現象を明らかにするために、非平衡分子動力学法を用いたCSCNTの熱輸送解析を行った。カップ間結合にはレナードジョーンズポテンシャルを適用した。カップ3個の構造と5個の構造では系全体の熱抵抗はほとんど変わらず、フォノンが散乱されずに輸送されていることが示唆される。