著者
張 興和
出版者
旭川大学経済学部
雑誌
旭川大学経済学部紀要 = The journal of Faculty of Economics Asahikawa University (ISSN:18841481)
巻号頁・発行日
no.78, pp.43-59, 2019-03-31

著者の数学教育の経験と2011年に約6,000人の大学生を対象に行われた「大学生数学基本調査」の結果から、平均値を十分に理解していない大学生や社会人が多数存在していることが明らかになった。本稿では、データ分析においてよく利用される算術平均、幾何平均、調和平均、平方平均という4種類の平均値を取り上げ、事例を通じて、各種の平均値の必要性、使い分け、計算方法を示した。4種類の平均値の幾何学的解釈により、4種類の平均値間の大小関係が明確になった。また、平均値の一般的定義や一般化平均の数式により、共通性と特性が明らかになった。目的に応じて適切に利用されることを望んでいる。
著者
高橋 厚史 生田 竜也 伊藤 洋平 張 興 藤井 丕夫
出版者
社団法人 日本伝熱学会
雑誌
日本伝熱シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.225, 2009

T字一体型ナノセンサを用いて、カップスタック型カーボンナノファイバー(CSCNF)の熱伝導率計測を行った。CSCNFは底の無いコップを積み重ねた構造をしている。カップ間結合はファンデルワールス力による弱い結合であると考えられ、この結合が熱輸送を支配していると考えられる。実験から得られた熱伝導率は、ファンデルワールス力による弱い結合から推定される値よりはるかに大きな値となり、長距離の弾道的熱伝導が行われていると考えられる。
著者
横山 真哉 寺田 裕樹 猿田 和樹 陳 国躍 張 興国
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.89-90, 2019-02-28

交通事故における状態別死者数は歩行者が最も多く、その中でも高齢歩行者が犠牲になるケースが多い。また、歩行者事故のうち約7割が道路横断中に発生することも明らかになっている。そこで、我々は高齢歩行者の車道横断能力を教育することによって、交通事故の低減に貢献することを考えた。過去に様々な横断体験シミュレータ―が開発されているが、交通環境を3DCG、歩行を足踏みや手動ボタン等で再現する場合が多く、現実感が失われ、完全に横断を再現できていない。したがって、本研究では実在の車道に仮想の車両を重畳する拡張現実を用いた車道横断能力教育システムを開発し、若年者及び高齢者に対するシステムの有効性を評価したので、その結果を報告する。
著者
張 興和
出版者
旭川大学経済学部
雑誌
旭川大学経済学部紀要 = The journal of Faculty of Economics, Asahikawa University (ISSN:18841481)
巻号頁・発行日
no.78, pp.43-59, 2019-03

著者の数学教育の経験と2011年に約6,000人の大学生を対象に行われた「大学生数学基本調査」の結果から、平均値を十分に理解していない大学生や社会人が多数存在していることが明らかになった。本稿では、データ分析においてよく利用される算術平均、幾何平均、調和平均、平方平均という4種類の平均値を取り上げ、事例を通じて、各種の平均値の必要性、使い分け、計算方法を示した。4種類の平均値の幾何学的解釈により、4種類の平均値間の大小関係が明確になった。また、平均値の一般的定義や一般化平均の数式により、共通性と特性が明らかになった。目的に応じて適切に利用されることを望んでいる。
著者
藤野 武彦 藤井 丕夫 張 興 丸山 徹 加治 良一 高柳 茂美 金谷 庄藏 大楠 丹
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.163-169, 1999-03-01

「気」情報系の実験モデルとして大村のBi-Digital O-Ring Test(ORT)を用い、「意識」が「気」情報系に及ぼす影響を検討した。若年女性3名において、3種の物質(テトロドトキシン、煙草、健康食品)を入れた紙容器を触れているときにORTを行った。また各物質のORTは二重盲検テスト、単盲検テスト、オープンテストの三つの方式で実施した。致死的毒物であるテトロドトキシンの場合のみ、二重盲検テスト、単盲検テスト、オープンテストによるそれぞれのORTは一致したが、他の二つの物質では二重盲検テスト結果と他の二つのテスト結果との間に乖離が見られた。これらの結果は「気」情報系に及ぼす「意識」の重要性と、ORTの「気」情報系実験モデルとしての有用性を示唆する。
著者
藤井 丕夫 富村 寿夫 張 興
出版者
九州大学
雑誌
九州大学機能物質科学研究所報告 (ISSN:09143793)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.189-200, 1992-03-31

To utilize effectively natural resoureces of the solar, geothermal and ocean energy, and to develop new energy systems of hydrogen and bioenergy, it is important to understand the heat and mass transfer phenomena in some elementary equipment constructing the system. The heat transfer in such equipment is generally a complicated phenomenon combined with conduction, convection and radiation. The phenomenon is, therefore, difficult to be predicted from a simple combination of individual type of heat transfer. Herein, some related subjects are described in detail, particularly with respect to the studies of the highly efficient use of radiative energy through porous media and the natural convection air cooling of electronic equipment.
著者
高山 成 木村 玲二 神近 牧男 松岡 延浩 張 興昌
出版者
養賢堂
雑誌
農業氣象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.173-189, 2004-09-10
被引用文献数
5 8

黄土高原における砂漠化対処に必要な環境モニタリングを目的として、降水の特性について検討した。まず黄土高原における年降水量について、空間分布、安定性(ばらつき)、トレンドを調べた。次に降水の季節パターンに着目し、夏季を中心とした雨季において、降水がどの程度安定して出現するかについて検討した。はじめに1980年から2000年までの53地点の日降水量データを基に、Boosrap法より年平均降水量の区間推定を行った。さらにこの区間推定値を基準として年降水の時系列トレンドを調べた。次に1年を5日間単位の期間に分け、各期間の期間降水比{PRP(、j)}と降水安定度{PSI(、j)}との関係より、各地点における降水の季節パターンについて検討した。年降水量の平均はengeri(騰格里)砂漠、Wulanbu(ウランブ)砂漠の周辺(N38-41°、E104-107°)で最も少なく、低緯度になるほど降水量は増加した。しかし、2つの砂漠の西側に位置するQuilian(チーリエン)山脈周辺の地域(N37°30'、E101°20')は多降水な地域であった。また、Maowusu(毛烏素)砂漠北部とWulanbu砂漠北東の地域、Wugong(武功)周辺の地域は、年降水量の変動が最も大きいが、Quilian山脈周辺の多降水地域やその南方の山岳地域などは年降水の変動が小さかった。年降水量のトレンドについては黄土高原全域を平均した場合、有意なトレンドは見出せなかった。しかし、個別の観測点について見た場合には、数箇所の観測点で増加または減少のトレンドを有する可能性が示唆された。本研究では期間降水比{PRP(、j)}と降水安定度{PSI(、j)}との関係から雨季安定度{RSS(j)}を提示し、夏季を中心とした雨季における降水の安定度(変動度)を評価した。その結果、黄土高原においては同程度の年降水量の地域であっても、東側地域が西側地域よりも雨季に出現する降水が不安定であることが明らかとなった。