著者
松崎 晴美 高橋 燦吉 朱 宏麗 小栗 敬堯
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.91-95, 1983-01-10 (Released:2010-03-15)
参考文献数
5

活性汚泥のSV30, SVIに及ぼす活性汚泥濃度, メスシリンダの諸元の影響を, 合成廃水を供試した活性汚泥処理実験をとおして検討した.その結果, 界面沈降速度dx/dtはdx/dt=k/ (MLSS) 2.4で表されることを示した. ここで, kは界面沈降速度係数, (MLSS) は界面下部の活性汚泥濃度である. また, SV30, SVIに及ぼす活性汚泥濃度, メスシリンダ内の試料液深の影響は大きく, SVI値による汚泥沈降性の比較は活性汚泥濃度の狭い範囲に限って有効であることを示した. さらに, kは活性汚泥濃度, 試料液深などの影響を受けず, SVI値に比べ, 汚泥の沈降性を正確に反映し, kにより, 沈降性の精細な検討が可能であることを示した.
著者
小関 康雄 江原 勝也 高橋 燦吉
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.47, pp.67-74, 1991-10-25
被引用文献数
1

高溶解性混合吸収媒体の開発を目指し,混合すべき無機物質を選定し,各混合系の媒体性能を,溶解度と水蒸気圧の測定より実験的に評価・検討した.各物質の溶解度と水蒸気圧特性の観点から,Ca,LiのカチオンとCl,Brのアニオンをもつ物質を選定した.混合系での実験から作成した溶解度と水蒸気圧を用いた媒体性能評価図より,カチオン・アニオンともに異なる組合せであるLiBr・CaCl_2系混合水溶液が最も優れていることを確認した.選定した混合水溶液のうち,重量混合比X〔CaCl_2/(CaCl_2+LiBr)〕=0.33の媒体は,吸収冷凍機用高溶解性(14%増大,対LiBr)吸収剤として,混合比X=0.67の媒体がケミカル蓄熱装置用低コスト(コスト43%低減,対LiBr)媒体として優れていることがわかった.