著者
高橋 真治 呉屋 朝幸
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.2081-2086, 2015 (Released:2016-02-29)
参考文献数
23

シートベルト症候群は,交通事故の際にシートベルトによって腹部が強く圧迫されることにより発症し,腰椎骨折と小腸損傷などの腹腔内臓器損傷が同時に引き起こされることがある.外傷性小腸穿孔は診断が難しく開腹を決定するのに時間が掛かることがあるが,腰椎骨折を合併している場合は高率に腹腔内臓器損傷が合併することが知られている.そのため,腹部所見や画像検査所見で開腹が必要な所見が得られなくても,腰椎骨折を認めた場合は積極的に腹腔内臓器損傷を疑い,開腹のタイミングを逃さないことが重要である.
著者
高橋 真治 星野 雅俊 中村 博亮
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.811-819, 2020-05-20 (Released:2020-05-20)
参考文献数
34
被引用文献数
1

Balloon kyphoplasty(BKP)後に隣接椎体骨折が生じることはよく知られているが,その危険因子や予測については報告が限られている.また,その臨床的意義も報告により異なる.我々は隣接椎体骨折が及ぼす影響およびその発生を予測する因子を受傷後2ヶ月以内にBKPを実施した症例で検討した.本著ではその研究を中心に,隣接椎体骨折が臨床的に及ぼす影響,またその予測に関して文献をレビューした.