著者
高祖 歩美
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.420-428, 2017-09-01 (Released:2017-09-01)
参考文献数
4
被引用文献数
2 23

日本において,大学や研究所等の学術研究機関では国際的な認知度の向上に資するとして,研究成果の国際情報発信に期待が寄せられており,近年,海外のマスコミに向けて英語のプレスリリースを提供する国際情報発信が盛んな段階といえる。一方で,英語圏の学術研究機関では,報道機関を介して研究成果を一般読者や視聴者に間接的に届ける情報発信から,自らが報道機関のように研究成果を一般読者や視聴者に直接届ける情報発信へと変化している段階といえる。本稿では始めに,研究成果の国際情報発信がここ数年で日本の学術研究機関で発展した様子を概説し,現状について触れる。次に,英国や米国の大学で行われている研究成果の情報発信を紹介し,日本のそれと比較する。さらに,日本の学術研究機関における国際情報発信の課題について触れ,課題の解決に向けて,今後検討すべき点について考察する。
著者
高祖 歩美
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.294-301, 2013-08-01 (Released:2013-08-01)
参考文献数
5
被引用文献数
2

実験や計測を通して得られたデータを広く研究者間で公開して,利活用できれば,重複したテーマに研究費が配分されることが減り,過去の研究結果の追試や再現が容易になり,科学技術の進歩が加速され,新しいビジネスや経済効果につながると考えられている。生命科学分野では,ヒトの全ゲノム情報を解読した国際的なヒトゲノムプロジェクトを契機として,研究者が保有するデータを公開して,皆で利活用するデータ共有が進められてきた。本稿では,科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンターが中心となって推進してきたわが国におけるデータ共有の取り組みと課題について概説する。各国のファンディング機関や政府が採っているデータ共有の方針や他人が利用できるデータが満たすべき3つの属性の課題(形式の課題,意味の課題,法上の課題)を中心に紹介する。
著者
高祖 歩美
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.294-301, 2013

実験や計測を通して得られたデータを広く研究者間で公開して,利活用できれば,重複したテーマに研究費が配分されることが減り,過去の研究結果の追試や再現が容易になり,科学技術の進歩が加速され,新しいビジネスや経済効果につながると考えられている。生命科学分野では,ヒトの全ゲノム情報を解読した国際的なヒトゲノムプロジェクトを契機として,研究者が保有するデータを公開して,皆で利活用するデータ共有が進められてきた。本稿では,科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンターが中心となって推進してきたわが国におけるデータ共有の取り組みと課題について概説する。各国のファンディング機関や政府が採っているデータ共有の方針や他人が利用できるデータが満たすべき3つの属性の課題(形式の課題,意味の課題,法上の課題)を中心に紹介する。