著者
乗松 潤 平山 秀樹 藤川 紗千恵 野口 憲路 高野 隆好 椿 健治 鎌田 憲彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.321, pp.77-82, 2008-11-20

波長250-280nm帯の紫外LED・LDは今後殺菌用途応用への展開が予測され、その高効率・高出力化が大変期待されている。AlGaN紫外LEDの高効率化のためには、低貫通転位密度AlNテンプレートの使用が重要である。本研究ではEpitaxial Lateral Overgrowth (ELO)-AlNを用いることにより低貫通転位密度AlNテンプレートを実現し、その上にAlGaN系紫外LEDを作製しCW動作においてミリワット動作を得た。サファイア基板上に、まず、減圧MOCVD法によりアンモニアパルス供給多段成長法を用いて下地AlN層を成長した。そのAlN層に5/3μmのストライプ構造を形成した後、ELO-AlNを作製した。その上にAlGaN3層量子井戸を発光層とするLEDを作製した。ELO-AlN上AlGaN-LEDからは波長273nmの強い発光ピークが得られ、室温CW動作において最大出力は2.7mW、最大外部量子効率(EQE)は0.04%であった。