- 著者
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成澤 直規
川崎 幸正
中島 圭右
阿部 申
鳥居 恭好
竹永 章生
- 出版者
- 日本食品保蔵科学会
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.6, pp.273-278, 2014 (Released:2015-03-30)
う蝕原性Streptococcus mutansおよびStreptococcus sobrinusはスクロースを基質として非水溶性グルカンを産生し,歯面表面上に強固なバイオフィルムを形成する。本研究ではセリンプロテアーゼに属するナットウキナーゼの抗バイオフィルム効果について検討を行った。S. mutansとS. sobrinusのバイオフィルムはナットウキナーゼ1mg/ml濃度において約80%程度阻害された。このとき,非水溶性グルカン量の著しい低下が確認された。以上の結果からナットウキナーゼは非水溶性グルカン合成酵素に影響しているものと推察された。セリンプロテーゼに属するトリプシン,プロテイナーゼK,サブチリシンはナットウキナーゼと同程度のバイオフィルム抑制効果を有した。一方,パパインやブロメラインなどのシステインプロテアーゼのバイオフィルム抑制効果はセリンプロテアーゼと比較して著しく低下した。