著者
鶴原 勇夫 Isao TSURUHARA 尚美学園大学芸術情報学部音楽表現学科
出版者
尚美学園大学芸術情報学部
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Informatics for Arts, Shobi University (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.89-120, 2004-12-31

ガブリエル・フォーレは19世紀から20世紀にかけて、フランスで活躍した作曲家である。ロマン主義の時代から現代に至る変化の激しい時代において、彼は、古い権威に頼ることなく、新しい流行に惑わされず、自己に忠実に独自の作風を築いた。彼の音楽の特色は、優美な旋律とユニークな和声進行にある。特に彼の和声進行と転調方法が、当時としてはあまりに斬新だったために、師匠であるサンサーンスが「とうとう彼は気が狂ってしまった」と叫んだくらいである。この研究はそうしたフォーレの作品の中から和声進行と転調の特色を発見することを目的としている。この研究で私が彼の音楽の独創性に少しでも近づくことが出来ていれば幸いである。Gabriel Faure was a French composer who was actively engaged in the musical world in France from the 19th century to the 20th century.In the violent period of changes --from the time of romanticism to the present -- Faure established devotedly his own idiom by excluding the old authority and new fashion of that time. The superb feature of his music is in a graceful melody and a unique progress in harmony. Because his harmony progress and modulation method were extremely unconventional at that time, Saint-Saens, who was Faure's master, shouted, "He at last went mad!" In this paper, I attempt to explore the special feature of Faure's harmony progress and modulation out of his works. I certainly hope that this research could prove to be access to the originality of Faure's music even a bit.
著者
鶴原 勇夫
雑誌
尚美学園大学芸術情報学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Informatics for Arts, Shobi University (ISSN:13471023)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.89-120, 2004-12-31

ガブリエル・フォーレは19世紀から20世紀にかけて、フランスで活躍した作曲家である。ロマン主義の時代から現代に至る変化の激しい時代において、彼は、古い権威に頼ることなく、新しい流行に惑わされず、自己に忠実に独自の作風を築いた。彼の音楽の特色は、優美な旋律とユニークな和声進行にある。特に彼の和声進行と転調方法が、当時としてはあまりに斬新だったために、師匠であるサンサーンスが「とうとう彼は気が狂ってしまった」と叫んだくらいである。この研究はそうしたフォーレの作品の中から和声進行と転調の特色を発見することを目的としている。この研究で私が彼の音楽の独創性に少しでも近づくことが出来ていれば幸いである。