著者
鷲野 翔一
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.2_13-2_20, 2007-10-01 (Released:2011-03-01)
参考文献数
27
被引用文献数
4 3

日本のITSについて若干の歴史的概観をした後,第3開発分野である安全運転支援システムの普及が芳しくないことを示し,その原因の一つに安全運転支援システムのコンセプトに問題があることを示す. 従来のコンセプトはドライバの運転負荷を少なくする形式のコンセプトで,どちらかと言えば,自然科学者が作ったコンセプトであった.しかし,よく調べると,運転負荷が増える方が事故も少なくなり,燃費も良くなるというデータもあり,交通心理学者をはじめとする社会科学者がこの現象に注目している.交通事故は注意をすればなくなるという簡単なものではなく,統計的な現象としてとらえる方がよいという説明もなされつつある.こういった社会科学者の力とITSの技術者が結集して安全運転支援システムのコンセプトを早急に作り,システムの開発と今後普及を図るべきことを述べる.
著者
鷲野 翔一
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.60(2004-ITS-017), pp.1-8, 2004-05-28

本報告では,はじめに自動変速機装着車(AT)と手動変速機装着車(MT)の事故率比較・解析してATの方がMTよりも2倍程度事故率が高い事実を示し,その事実が「注意容量の隙間モデル」で説明できることを示す.次に,隙間の大きさは取り込まれる情報によって制御可能であることを交通心理学的に明らかにする.最後に,これらの結果を踏まえて開発中の追突防止システムの試作状況について報告する.