著者
富田 康治 黒河 治久 神村 明哉
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

グラフオートマトンは、構造を変化させるルールと、ルールの適用を制約する構造との間の相互作用を記述する数理モデルである。この枠組み上の構造の生成とその解析に関する研究を発展させ、局所的に周期的動作する構造がグラフ上に分散し相互作用する系の自己組織過程の研究を行った。特に、各ノードに位相を導入して振動子として取扱い、各々が蔵本モデルに基づく相互作用を行う場合を扱った。各ノードの振動数がノードのグラフオートマトンの状態によって決定される場合に、状態とグラフ構造の間の自己組織化に加えて、位相と状態の間にも自己組織的関係が導入されることを、シミュレーションを行い確認した。