著者
神田 みなみ 西澤 一 黛 道子 高瀬 敦子
出版者
立教女学院短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、日本の高等教育機関における英語多読授業の長期継続の効果を、読了語数の観点から調査することであった。質的・量的研究手法を組み合わせて、英語多読の多面的な分析を試みた。授業内多読とやさしく適切なレベルの多読用図書を用いることで、1年以内の多読授業では平均10万語程度の読了語数であったが、2年で20万語以上、4年までで40~120万語読了が可能であることが示された。1年間の多読では主に英語読解力、読書スピード、情意面での効果があった。また、分析の結果、多読の長期継続により数十万語から100万語を読了することで、TOEICスコアが顕著に上昇することも分かった。