著者
齋藤 崇徳
出版者
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2016-08-26

第一に、新宗教系大学が設置された理由のパターンを見出した。それは教師養成と区別された信者への教育、宗教団体が深く関わる社会活動のための専門的職業教育、信者への教育と区別された学術研究である。第二に、組織・制度における多様性を明らかにした。目的規程、教学組織とカリキュラム、管理組織、財政的支援のそれぞれにおいて教団と高等教育との関係は多様であった。第三に、新宗教における宗教専門職の特質を明らかにした。その養成の制度は宗教専門職のあり方にたいし強く影響し、さらに専門職のあり方は、当該宗教団体の社会的性格、すなわち宗教団体がどのように社会と関係しているのかということを規定するということである。