著者
野田 文香
出版者
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

東京規約の発効に伴い、国内外の高等教育資格情報を発信するナショナル・インフォメーションセンターが2019年に立ち上げられた日本において、資格承認の公平性・透明性を確保するための参照ツールとなるNQFの構築の検討が急務となっている。本研究は、学術・実践の両面から日本版NQFの策定可能性に係る議論に資する示唆を得るため、ASEAN Qualifications Reference Framework (AQRF)に関わる各国NQFの策定プロセスや枠組みを横断的に分析し、人的モビリティ促進の観点からNQFの運用状況を類型化し、課題を明らかにすることを目的とする。
著者
齋藤 崇徳
出版者
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2016-08-26

第一に、新宗教系大学が設置された理由のパターンを見出した。それは教師養成と区別された信者への教育、宗教団体が深く関わる社会活動のための専門的職業教育、信者への教育と区別された学術研究である。第二に、組織・制度における多様性を明らかにした。目的規程、教学組織とカリキュラム、管理組織、財政的支援のそれぞれにおいて教団と高等教育との関係は多様であった。第三に、新宗教における宗教専門職の特質を明らかにした。その養成の制度は宗教専門職のあり方にたいし強く影響し、さらに専門職のあり方は、当該宗教団体の社会的性格、すなわち宗教団体がどのように社会と関係しているのかということを規定するということである。
著者
土屋 俊
出版者
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

20世紀末から近年にかけて学術、高等教育の分野において生じている「知識のオープン化」の動向について、その進展の現状を調査し、認識論・知識論における理論の観点および学術・高等教育にかかわる社会的体制の変容という観点とから考察し、その動向とその帰趨を明らかにした。とくに、哲学的観点から重要であると思われる「知識」に関する概念の変化を予想し、同時に、学術的活動の局面(ソフトウェア、学術論文、研究データ、研究活動)ごとにおけるオープン化の意義づけの相違を明らかにした。