著者
Coban Cevayir 川合 覚 吉岡 芳親 審良 静男 堀井 俊宏 石井 健
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

血液脳関門(Blood-Brain Barrier, BBB)の機能障害は脳マラリアの主症状であるが、それがどのように起きているかほとんどわかっていない。私たちは超高磁場MRIおよび多光子顕微鏡を用いて嗅球が器質的および機能的にマラリア原虫によって損傷を受けていることを示した。嗅球を形成する索状微小毛管において、高熱とサイトカインストームに関連した、微小出血による寄生原虫の集積と細胞閉塞等が見られる。嗅覚喪失の早期検知と病原細胞の集積阻害による脳マラリアの初期段階での治療への応用が考えられる。