- 著者
 
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             Kim Junghyun
             
             Chung Han-Kook
             
             Jung Taewon
             
             CHO Wan-Seob
             
             CHOI Changsun
             
             CHAE Chanhee
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 社団法人日本獣医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.64, no.1, pp.57-62, 2002-01-25 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             6
             
             
             70
             
             
          
        
 
        
        
        1999年1月から2001年12月までの間に発生した離乳後全身性消耗症候群について, 疫学, 組織病変および混合感染の有無についてレトロスペクティブに調べた.離乳後全身性消耗症候群の診断は臨床所見(体重遅延), 特徴的な組織病変(肉芽腫性炎と封入体形成)と病変中のサーコウイルス-2(PCV-2)の存在によってなされた.これらの所見に基づいて1, 243例中の133例(8.1%)が離乳後全身性消耗症候群と診断された.年齢は25日齢から120日齢の間に分布していたが, 大多数は60日齢から80日齢(78例, 58.6%)に集中していた.発生は年間を通してみられたが, 5月(38例, 28.6%), 4月(18例, 13.5%), 6月(13例, 9.8%)の順に多かった.特徴的, 普遍的病変は, リンパ節, 肝臓および脾臓における多発性の類上皮細胞と多核巨細胞からなる肉芽腫性病変であった.また大多数の例(113例, 85, 0%)で混合感染がみられた.PCV-2とヘモフィルス・パラスイス(43例, 32.3%)ついで豚生殖器・呼吸器症候群(39例, 29.3%)との混合感染が多かった.病変部には他のウイルスや細菌に比べPCV-2の存在が圧倒的に多かったことから, 離乳後全身性消耗症候群の病因としてPCV-2が強く示唆された.