- 著者
-
Michal Ptaszynski
- 雑誌
- 情報処理
- 巻号頁・発行日
- vol.53, no.3, pp.204-210, 2012-02-15
この記事ではまず顔文字に関する研究の学際的な調査を行う.社会科学における顔文字研究では顔文字がオンラインコミュニケーションにとって不可欠であることが確認されている.しかしながら,自然言語処理分野の視点からの研究は比較的少ない.そこで顔文字解析用ツールCAOシステムを紹介する.CAOはインターネットから収集した1万強の顔文字の感情種類別のデータベースをもとに構築され,顔文字は口や目などの部分に自動的に分割される.顔文字を分割するアイディアは,50年代頃に開発されたkinesics理論に基づいている.口と目の組み合わせ数が3百万以上のカバレッジを持ったCAOシステムは顔文字の検出,抽出,そして感情解析を正確に行うことができる.