著者
杉山 将 Muller Klaus-Robert
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.760, pp.129-134, 2005-03-30

教師付き学習では, 訓練入力とテスト入力が同じ確率分布に従うと仮定することが多い.しかし, 内挿, 外挿, 能動学習などでは, この仮定が満たされない.このような状況下では, 交差確認法などの標準的な汎化誤差推定法はバイアスを持ってしまい, 適切にモデル選択を行うことができない.そこで本論文では, 訓練入力とテスト入力の分布が異なる場合にうまく対応できる汎化誤差推定法を提案する.提案する汎化誤差推定量は, 学習したい真の関数がモデルに含まれる場合には不偏性を持ち, 一般には漸近的不偏性を持つ.外挿問題の計算機実験により, 提案する汎化誤差推定量を用いたモデル選択は, 交差確認法によるモデル選択よりも優れていることを示す.