著者
東 さやか Nasroden PAGAYAO Maria Antonia N. TANCHULING 日比野 忠史
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_929-I_934, 2017 (Released:2017-08-22)
参考文献数
5
被引用文献数
1

パシッグ川はマニラ首都圏の中心をラグナ湖からマニラ湾に向かって東西に流れている.下水処理施設の未整備によりパシッグ川の支流・水路には生活排水が直接流入し,47の支流・水路では過剰な有機物により著しい水質汚濁の問題がある.本論文ではパシッグ川支流の水質特性と直面する問題についてまとめた.その結果,雨と潮位変動に伴った流れが支流・水路でのBOD,CODの持空間の分布を変化させていること,CODが平均的に100を越え,BOD/CODが1/2程度に分布する水塊には,常時のBOD(生活排水)の流入に加え,底泥からのCODの拡散が年を通して継続的に起こるため,CODには底泥起源の還元物質の含有率が高いことを明らかにした.